「ねぇ、泊まりにいっていい?」
それはまったく予想できない問いかけ。
はおもわずのみかけの紅茶を噴出しそうになる。
「な、なんで?!いきなり。」
「いやぁ、ほらそろそろ二人で一夜を・・・・・・」
「エロガキ。」
握り締めたこぶしが見えたのかハヤトは急いで取り繕うようにいった。
「うそうそ、ほら春休みだし・・・一日中一緒に居たいなぁ・・・なんて。」
「・・・・・」
たしかにせっかくの春休み。お互い学校があるから一日中一緒なんてめったにありえない。
「ねぇ、だめ?」
いろいろ物思いにふけっていると間近に迫るハヤトのウルウルした顔現実に引き戻される。
「・・・まぁ・・・わるくはないけど。」
「ぃやったー!!!」
バンザイして喜ぶハヤトに一抹の不安を覚えつつとりあえずOKしたのだった。
「・・・。いつきてもの部屋ってきれいだよねぇ・・・・。」
「そうかなぁ・・・」
生返事をする。
「あ、生返事ー。」
「そんなことないって。」
・・・・・言えない・・・久々の普段着のハヤトにドキドキしていているなんて!!
そんなことを考えながら晩御飯をハヤトにだす。
「俺、の作る料理だいすき!」
・・・なんて顔するかなぁこのコは?!
まばゆいくらいの笑顔を向けられて半パニックニおちいりかける。
さっきからドキドキさせられっぱなしで悔しいやらうれしいやら・・・
お風呂にお湯をはるためにフラフラと浴室へ向かおうとする。
「どこいくの?」
「お風呂にお湯はるの。」
「一緒に入る?」
「結構です。」
・・・やはりただのエロガキか・・・と、こぶしを握り締めつつ舌打ちするハヤトを尻目に浴室へ向かう。
「きゃぁぁぁぁ!!!」
その数十秒後だった。
のけたたましい(笑)叫び声が響く。
「どうした?」
すごい速さで浴室へかけこむハヤト。
「・・・ふぇぇぇぇ・・・・ん」
「・・・・」
そこには全身びしょぬれのがいた。
「蛇口・・・シャワーになったままだったのぉ・・・・。」
「・・・・」
考え込むハヤト。そして数秒後明らかに何かをたくらむ笑顔をむけた。
「な・・なに?」
「きがえなきゃ、かぜひくよ?」
「うん。」
「はい、タオル。」
「うん。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・ほら、早くしなきゃかぜひくよ?」
「・・・いや・・・ハヤト・・・なんでそこにいるの?」
「心配だから」
笑顔。笑顔。笑顔。
「服、ぬげないですけど。」
真っ赤になりつつ訴える。
「じゃぁ脱ぐの手伝ってあげるよ?」
相変わらずの笑顔で待ってましたといわんばかりにの服に手をかける。
「そぉいう意味じゃなーーーーい!!!!」
なんとかハヤトを側室から追い出し濡れた服を脱ぎ体を拭いたはため息をついた。
そして次の課題に頭を悩ませていた。
着替えがないのだ。
「ぬいだのはいいが着る服を持ってきてなかったとは・・・・。」
一人むなしくつぶやく。
クローゼットのある寝室へいくにはどう考えてもハヤトの前をバスタオル巻いただけの姿でとおることになる。
「・・・・・」
顔がすごく赤面してるのがわかる。
最近積極的なハヤト。
・・・・・・・・・・・そろそろ二人で一夜を・・・・・・・・・
こんなときに限ってそんな言葉が思い出される。
「馬鹿・・・。」
つぶやき埒があかないと覚悟を決めて洋服ゲット作戦を決行するために浴室を出る。
「おそかったね。やっぱり着替えをてつだ・・・・・・」
お茶を飲みながら振り返ったハヤトは硬直した。ほんの数秒。
その隙を見逃さず寝室にかけこむ。
「!!!」
寝室に入ったところで我に返ったハヤトに腕をつかまれベットに倒れこむ。
「・・・・どいて?」
笑顔で言ってみる。
「やだ」
笑顔で返される。
「服きたいんだけど」
「俺はこのままでもぜんぜんいいけど」
「風邪引いちゃうでしょ?」
ハヤトはうーんと考え込むがすぐに答えが出る。
「じゃぁあっためる」
プチンと私の中の何かが切れた。
「こんのぉ・・・離しなさいっていってるでしょ?!エロガキ!!」
「・・・・・」
ショックだったか、急に真剣な顔で黙り込む。
このままハヤトの下を抜け出そうとする。
が、逆にきつく肩をにぎられる。
「ハヤト?」
「エロガキでわるいかよ?!」
「ハヤ・・・・」
見ればハヤトは真っ赤になり目をうるませている。
「好きだから・・・すげぇすきだから触れたいと思っちゃダメなのかよ?!俺だって男だ!好きな人と触れたいとか、抱きたいとか・・・・ヤりたいとか」
だんだん声にならなくなっていく。
ハヤトの涙がの頬に落ちた。
「・・・・・ごめんね・・・・」
そんな愛されてるなんて知らなかった。懺悔の気持ちで胸がいっぱいになる。
「そんなに思ってくれてたんだね・・」
ハヤトの頬を優しくなでる。
ハヤトにとって自分は大好きなお姉さん程度にしか思われていないのかと思っていた。
だからこそ触れられるのが怖かったのかもしれない。一線を超えれば大好きなお姉さんではいられなくなりそうで・・・。
「なにも・・・なにもしない。」
「え・・?」
「が嫌がるなら絶対無理強いなんてしない。ただ・・・抱きしめて眠りたかったんだ・・・」
ハヤトが真っ赤になりながら精一杯伝えた言葉はとても暖かかった。
沈黙が続きへやから出て行こうとするハヤトのてをはつかむ。
「一緒に寝ようか?」
「え?」
「暖めてくれるんでしょ?」
にっこりと微笑むとハヤトは口をパクパクさせた。
「だって・・・風邪引くんじゃ・・・服・・きなきゃ・・」
「ハヤトが暖めてくれるんでしょ?」
「信用していいの?俺みたいなエロガキ」
「好きな人となら・・・・一緒に寝たいしね?」
の言葉にハヤトは照れたようにうつむいた。
「ハヤト・・・・。だいすき」
「俺も・・・だいすき」
このまま手をつないで眠ろう。
君の横顔がとてもきれい・・・・。
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